80年代の革新的プラグインソールを新たな視点で再解釈!
1984年、"ADIDAS(アディダス)" のテニスシューズの最高峰として、また "ZX" シリーズと並ぶハイテクモデルとして登場した "GRAND SLAM (グランドスラム)" 。その最大の特徴は、ヒールに搭載された"バリオ・ショックアブソープション・システム"と呼ばれるクッショニング機構であった。3つの着脱式プラグを差し替えることでクッション性を任意に調整できるという、極めて先進的な技術であった 。この一足は、英国のテラスカルチャーにおいても熱狂的な支持を集めた歴史を持つ 。その名作を、"GARY ASPDEN (ゲイリー・アスプデン)" 氏がキュレートする "SPZL" ラインが、大胆な発想で現代へと蘇らせる。
2015年にも忠実な復刻版 "G.S. SPZL" をリリースしているが 、今回の "GS II SPZL" 開発のきっかけは、ヴィンテージの "グランドスラム" のアッパーに別ブランドのソールを移植した一足の "ブートレッグ" (非公式改造品) であった。このカスタム品に刺激を受け、「プラグの無い "グランドスラム"」というアイデアに着手。象徴的なプラグ機構は、現代の若い世代には敬遠される側面もあり、より多くの層にアピールするための "プラグレス" 化プロジェクトが始動した 。当初は "TOP TEN (トップテン)" のソールが試されたがバランスが合わず、最終的に "グランドスラム" と同時代(1980年代)のトレーニングシューズ "COLUMBIA (コロンビア)" のソールユニットが採用されることとなった。
完成した "GS II SPZL" は、クリーンなホワイトレザーのアッパーに、オリジナルの意匠であるパンチングディテールが施されている。オリジナルのストライプはシルバーだったが、1970年代のランニングシューズ "GALAXY (ギャラクシー)" との酷似を避けるため、あえて淡いグレーのストライプに変更 。そして、本作最大のギミックとして、機能的なプラグこそ失われたものの、そのヘリテージへのオマージュとして、ネイビー、レッド、ホワイトの3色で彩られた装飾的なスタッド(擬似プラグ)がヒールに配置されている。
日本国内では2025年11月6日にアディダス オリジナルス取扱店にて発売予定。価格は22,000円 (税込)。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのXやFacebookなどで報告したい。













